化学工学の勉強をしたいからおすすめの参考書を教えて!
こんな希望にお答えします。
初学者向け(5冊)
中上級者向け(3冊)
Excelで学びたい方向け(3冊)
化学工学計算の数学を学びたい方向け(2冊)
当記事では、おすすめの化学工学の教科書を対象者別にランキング形式で合計13冊ご紹介します。
この記事を読めば、あなたに適した化学工学の教科書が見つかります。
大学で化学工学を学び、仕事では化学プロセスの設計をしてきました。
その経験をもとに分かりやすく解説します。
☑ 化学メーカー生産技術職
☑ 工学修士(専攻:化学工学)
初学者におすすめの化学工学の教科書 5選
初学者におすすめの化学工学の教科書をランキング形式で5冊ご紹介します。
化学工学は身近に感じにくい学問のため、抵抗が少なくなるように図表を用いて丁寧に解説されている教科書を選びました。
第1位 はじめて学ぶ化学工学
化学工学に抵抗なく入門させてくれる一冊。
生活に身近な題材を取り上げて解説されているため、知識が自然と身につきます。
化学工学の数式が多く出てきますが、理解しやすいように多くの例題と詳細な解説が用意されています。
化学工学に必要な高校物理や化学の解説もあるため、物理や化学が苦手な方にも適しています。
化学工学科に興味を持った高校生、講義になじめない大学生、仕事で化学工学の知識が必要になった社会人におすすめです。
出版社 | 丸善出版 (2011/4/28) |
ページ | 224ページ |
価格 | 2,090円 |
レベル | 初学者 |
第2位 ベーシック化学工学増補版
化学工学の基礎を一通り学べる一冊。
式の導入、展開が丁寧に記述されており、式の意味を噛み砕いて解説されているため、初学者にも分かりやすい。
多くの簡単な例題と詳細な解説が式の使い方の習得に役立ちます。
章末問題の解説がないことがネックでしたが、2020年9月に増補版が刊行され、章末問題の解説と本文の理解を助けるためのワンポイントも加えられ、より分かりやすくなりました。
化学工学の基礎を体系的に学びたい方におすすめです。
出版社 | 化学同人; 増補版 (2020/10/6) |
ページ | 216ページ |
価格 | 3,300円 |
第3位 基礎からわかる化学工学 (物質工学入門シリーズ)
初学者でもわかりやすいように、多くの図表を用いて基礎式の意味を丁寧に説明されています。
プロセスの設計が身につくように、多くの例題や演習問題が用意されており、自主学習でも充分に理解できるように工夫されています。
化学工学をこれから独学する方におすすめです。
出版社 | 森北出版 (2020/4/9) |
ページ | 168ページ |
価格 | 2,860円 |
第4位 プロセスケミストのための化学工学
「化学工学は数学が多くて理解できない」という方向けにわかりやすく解説した一冊。
基礎の勉強というよりは、攪拌操作トラブル、スケールアップにおける粒子径制御、スケールアップを考慮したラボ実験ポイントなど実際にプロセス設計をする上で知っておくべきことが記述されています。
化学工学系の本の中では珍しく、12.13章において医薬品のプロセスについても解説があります。
これからプロセス化学を担当する方や研究者にもおすすめです。
出版社 | 化学工業日報社 (2015/11/27) |
ページ | 351ページ |
価格 | 3,300円 |
第5位 化学プロセス工学 (化学の指針シリーズ)
化学系を中心に理系の大学·高専の学生を対象とした入門書。
化学工学で重要な事項を精選してコンパクトにわかりやすく解説されています。
学生の教科書として用いるのが良いかと思います。
Kindle版もあるので、電子書籍派の方にもおすすめです。
出版社 | 裳華房 (2007/12/1) |
ページ | 207ページ |
価格 | 単行本:2,640円、kindle版:2,508円 |
中上級者におすすめの化学工学の教科書 3選
中上級者におすすめの化学工学の教科書をランキング形式で3冊ご紹介します。
中上級者の方には、化学工学全体が網羅されており実務でも役立つ教科書がおすすめです。
第1位 化学工学―解説と演習
化学工学の基礎から応用まで網羅されている一冊。
単位操作に重点をおいて、丁寧に解説されています。
基礎はもちろん、技術者や研究者の実務にも役立つ実用書です。
化学工学の本でどれか一冊選べと言われたら、私は本書をおすすめします。
出版社 | 朝倉書店; 改訂第3版 (2008/4/1) |
ページ | 355ページ |
価格 | 2,750円 |
第2位 現代化学工学
扱っている単位操作が多く、化学工学の全容がつかめる一冊。
基礎事項の丁寧な説明と豊富な例題によって具体的な計算方法を学べます。
式変形は省略されていることが多いので、注意が必要です。
出版社 | 産業図書 (2001/4/1) |
ページ | 386ページ |
価格 | 4,400円 |
第3位 スケールアップの化学工学
化学工学の中でもスケールアップに特化した一冊。
古典的な化学工学だけでは解決できないスケールアップに伴う課題に対して、非線形性や非平衡性の視点から丁寧に解説されている。
スケールアップに悩む技術者や研究者に役立つはずです。
出版社 | 丸善出版 (2019/4/26) |
ページ | 167ページ |
価格 | 4,180円 |
Excelで学べる化学工学の教科書 3選
化学工学をExcelで学べる教科書を3冊ご紹介します。
実務では化学工学計算はエクセルやシュミレーターを使用します。
化学工学をExcelで学ぶことで、実務に近い練習をすることができるのでおすすめです。
また、Excel上で数値を様々入れ替えることができるので、各パラメーターの影響度合いを実感することもできます。
ご紹介する教科書は必ず実務で役立ちます!
第1位 基礎式から学ぶ化学工学: Excelによるモデル解法で直観的にわかる
伊藤章先生のExcelシリーズで比較的新しい本です。
2色印刷で変数を赤色で明示してあるので、これまでの微分方程式を扱った教科書よりわかりやすくなっています。
流体、伝熱、反応工学、分離操作、制御を含む範囲を網羅しており、実務でもすぐに活かせる内容です。
Excelデータはホームページからダウンロードできます。
出版社 | 化学同人 (2017/11/28) |
ページ | 211ページ |
価格 | 3,980円 |
第2位 Excelで気軽に化学プロセス計算
化学工学計算の基礎である物性値の計算、物質収支、熱•エネルギー収支、非定常操作について具体的な数値を用いて計算し、グラフ化することで、考え方を身につけることがてきるように工夫されている。
本書で化学工学計算で使う基本ツールを使いこなせるようになります。
出版社 | 丸善出版 (2014/7/26) |
ページ | 178ページ |
価格 | 2,860円 |
第3位 Excelで気軽に化学工学
例題をExcelで解きながら化学工学の基礎を気軽に学べる一冊。
分離塔の高さや装置容量の計算などエンジニアの実務に近い例題が取り上げられている。
Excelデータはホームページからダウンロードできるので、実務計算のベースとしても役立ちます。
出版社 | 丸善 (2006/12/28) |
ページ | 192ページ |
価格 | 2,420円 |
化学工学計算の数学を学べる教科書 2選
化学工学をさらに理解し活用するためには計算で使用される数学の理解が必須です。
化学工学計算で使用する数学を学べる教科書を2冊ご紹介します。
第1位 よくわかる化学工学計算の基礎―例題演習で学ぶ
化学工学の基礎と数学を同時に学べる一冊。
分数や指数から偏微分方程式まで数学操作と化学工学の関連を事例と例題を交えて解説している。
また、各単位操作について数式化に至る過程と数学手法を詳細に解説している。
学生はもちろんのこと、実際に設計に当たっている技術者にもおすすめの一冊です。
出版社 | 日刊工業新聞社 (2009/12/1) |
ページ | 306ページ |
価格 | 3,080円 |
第2位 化学工学のための数学の使い方
化学工学に必須の数学をなじみの深い題材を例にして優しい語り口でまとめた数学の復習書。
数式の読み解き方や定式化など、効率よく数学を学ぶことができます。
数学に苦手意識のあるエンジニアにおすすめです。
出版社 | 丸善出版 (2014/9/10) |
ページ | 211ページ |
価格 | 3,080円 |
まとめ
対象者別におすすめの化学工学の教科書をランキング形式でご紹介しました。
あなたに適した教科書は見つかりましたか?
教科書で化学工学を体系的に学び、知識と技術力を1ランクアップしましょう。